スノードームの封入液、グリセリンを使ってはいけなかった。

2021年はどのようにお過ごしでしたでしょうか。
私は一年の終わりに掃除もせず、スノードームもどきを作っていました。インク瓶のなかで文字やラメが泳いでいるのを見るのが楽しく、それなりに衝動は満たされました。

2週間たって現在、こんな感じになりました。

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見えますでしょうか。
大きな変化が2つ。うち1つは広まったほうがよいかなーと思ったので共有します。

①インクが溶けた

印字に使ったインクはカーボンブラックと、おそらくマゼンタとシアン。
水で濡らしてこすると落ちてしまうため、トップコートで覆いました。
こんな感じで。

2週間後。黒で刷った文字はそのまま残っていますが、カラーインクの文字は全て溶けました。水がほんのり青みがかっているので、そちらに色が移ったのでしょう。
トップコートグリセリンに溶けるのか、マニキュアとフィルムも隙間からインクが水に溶け出したのかは不明。
どちらにせよ、レジンの中に封入すれば問題なさそうです。当然厚みと重さが増すので、水中を泳がせるには別の手段を考えなきゃなりませんが。

②カビる

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水も若干色が付いてる。

 

見えます?この白いふわふわ。カビちゃんです。コロニー作ってる。

そりゃそうだ。グリセリンだもんな。

グリセリンは脂質の構成物のひとつで、化粧品の保湿成分や食品の保存料に使われている物質です。つまり、栄養たっぷり。
そんなものを薄めて瓶に入れたら、まあ、色んないきものが増えますよね……。砂糖はカビなくても砂糖水はカビる、それと同じです。
作ってるときに、防腐剤いらないのかなーとは思ったんですよ。必要でしたね……。

対策(推測)

1.洗濯のりを使う

PVA(ポリビニルアルコール)が主成分のものならカビないんじゃないですかね。調べるとPVAを入れることで「防カビ効果」としてるのもあるっぽいですし。主成分がでんぷんの洗濯のりはグリセリン同様カビると思う。

2.防腐・防カビになるものを入れる

市販の防腐・防カビ剤で、水が濁らないのを調達するのが大変そうですが。水の代わりに70%エタノールあたりを使えばいけるのかしら。
マニキュアやアクリル、一部の接着剤が相性悪いけども。
pH変えてもいいんですが、金属の蓋だとモノにより腐食するのでお勧めしません。

3.熱湯消毒

容器と封入物のすべてが熱に強いなら、熱湯消毒が簡便かつ最強だと思います。
プラフィギュアやフィルムは大変なことになるので、スノードームに向いてるかは……微妙ですかね……? 封入物や舞わせるものが全てガラス製ならいけるのかも。



長持ちするものを作りたいなら、スノードームよりストームグラスのほうがハードルが低いかなーと思いました。塩化アンモニウム硝酸カリウムを手に入れるハードルは高いけど。(mol計算できるなら硝酸アンモニウムと塩化カリウムでもいける。でもこっちで作ると過程のにおいがすごいよ。)
あと金属の蓋は腐食します。しました。パラフィンで保護してもダメだったんですよねー。