見てないJtRの幻覚がおれをおそう!

なんかこう歌唱披露とインタビュー記事と受動喫煙*1で幻覚を見ている状態になってしまい、この幻覚を一旦どっかに吐き出しとかないと引きずったままモノ観ることになるなと思って……。おれ今モンローさんがめちゃくちゃこわいんだよ怪奇的な意味で……。

現時点で「灰色の都市」がめちゃくちゃ好きなのでたぶんそこにチケ代を払う感じになると思っており、今んとこチケット手放す予定はないんだけども。(ミュージカルにはこの役者さんが歌うあの一曲!の瞬間最大風速に金を払う覚悟をするタイプ*2


楽曲についての現在の印象はボカロ音楽みたいだなーなんですよね。これは(私は)好意の印象として言ってるけどボカロ音楽は楽器ジャンルだから曲のイメージは人によって違うだろうし、ミュ曲の印象に機械音声のジャンル持ち出して好意的な感想と受け取られる気もあまりしないしで、なんかTLに流すのは憚られてなーとしているうちに公演期間が始まりいよいよ機を逃した。
ここまでで言いたいことの半分が終わった。

サビまで聞かないと好き嫌いが出せないメロとか歌詞のアクセントとあんま紐づいてなく(原曲は他国語だからそりゃそうなんだけど)音のことことした感じとかあらすじ的な歌詞とか頭の中で流れるのが特定のフレーズで曲全体じゃないのとか、私の聞いてきたボカロ曲に印象が近くて。
おれは男性のみのナンバーのみの曲は今んとこ全部好きだけどフルでの印象とかミュージカルが好きな人の期待する音楽かどうかとかは知らん。女性ナンバーや男女デュエットはなんか……曲にというより歌詞に引っかかってる感覚があって……歌声は好き……。世界観のインストール前だから私のジェンダー観が今の段階で拾える情報と摩擦おこしてんだと思う。


もう半分は「特ダネ」のモンローさんに、えーと先に弁解するけどすげえイイキャラしてるなと思うしこういう登場人物が好きか嫌いかでいえば好きなキャラ造形なんだけどしかし、かわいいね地獄におちろ(仏教でなくキリスト教のほうの地獄)の印象がどうしても……(私は役者さんと登場人物への感情が完全に独立している*3オタクです。*4
ここでの地獄って心身に絶えず苦痛を与えます的な日本仏教の地獄じゃなくて、創造主たるヤハウェの目が届かず自分の声も神に届かないキリスト教の地獄*5を言いたいんだけど無理じゃん前提なしでそのニュアンスを伝えるのはさー。
でもこれピンで流したら間違いなく伝わらないしそもそも字面が罵倒でしかないしで奥にしまってたら拗らせて恐怖に発展し、恐怖っていうかあの曲だけの先入観でさらまんだーのオメガとか1789のアルトワ公とかと同じ分類に入ってしまい感情の腑分けが必要になった。言い訳が長いな。

あのねモンローさんに嫌いとか憎いとかそういう感情があるわけじゃなくて、見たいもの見るために行動するときに新約のしの字が意識を掠めてすら無さそうなのがこのひと己の行く先が天国でも地獄でも気にしないんだろうな何故なら彼にとっちゃその2つに違いがないから(神の翼下にあるかどうかなんてどーーーーでもいいと思ってません?)みたいな印象。死後の世界があるともあんまり思ってなさそう。

プロモーションでは見えてるの表書きだけなんで当たり前なんですけど、モンローはダニエルやアンダーソンと違ってあらすじや紹介楽曲では行動選択に至った事情がほとんど表にされてなくて、なのに行動動機の隅から隅まで自分の見たいものを見るために動きそのことに微塵も後ろめたさが無さそうな気配だけガンガンするのがなんかこうすげえこわい。害がありそうとかじゃなくてなにを食ってなにを読んで育てばそうなるんだよ的な、SANCはじまりました強制失敗ですアイデアロールをどうぞ成功はしないけど*6に直面した類の……。

オメガは日本人だしアルトワ公は「私が神だ」言うてるし彼らがキリスト教に基づいた道徳やルールに価値を見出さなさいのはそりゃそうさなじゃん。ルキーニはトート閣下を信仰してるからヤハウェの救いが抑止になるわきゃないじゃん。ルキーニはオメガやオルトワ公とはちょっと違う(キリスト教の宗教倫理が標識になってすらいないが、行動動機のど真ん中にあるのはルキーニ自身ではない)けど。
モンローさんキリスト教圏のイギリス(或いはイタリア)で育ってその宗教倫理観の漂ってこなさ、まじでなに見てなに食って育ったんだ。

この曲のおそらく初出を聞いたときはあっイタリア(発音で「沈んだ歌姫」を思い出しそのイメージに引っ張られただけです)って思ったぐらいで全然こわいと思わなかったんだけどな……なんで今ここまで異質な存在に思うんだろう……。人の心の理解と把握が得意そうなのに同行者への感情移入や行為への後ろめたさゼロなのがすげえなんか……創造主ヤハウェ信じてなさそう……それでいて他に信仰している超的存在はなさそうなのに非日常な事件の渦中で心底愉快げにしてるあの自我強度があるのめちゃくちゃこわい……。


まああれです、断片から相当に拗らせて自家中毒おこす己の性情を自覚して、見たことない演目のちょい出し情報は自分から漁りにいくの控えようとおもいました。コンサートで1曲だけ知ってる、ぐらいの事前情報量がおれにはちょうどいいよ。

*1:たぶんオタクのスラング。自分はその作品を摂取していないが、TLや対話で入ってきた作品通過済オタクの正や負の叫びでなんとなく先入観が形作られた状態。(摂取と通過も叫びもスラングの用法してるけどキリないのでもうゆるしてくれ)

*2:話の納得感とキャラの自己同一性はストプレに期待することにしているので……

*3:舞台の概念を知ったのが成人後だったからか、声優とキャラデザと絵柄とモーション作成が全部同じスタッフの作品キャラクターみたいな認識の仕方しかできない

*4:田代さんご本人については実力の土台の上にサプライズと仕込みに熱量を注ぐうたとえんぎのおにいさん、みたいな印象。

*5:私はバプテストの方にこの話を聞いたので、一般的なキリスト教の地獄概念がこれなのかは存じ上げません。

*6:このアイデアロールに成功すると、神の作った世界に生きているはずなのにいま目の前に存在する、この世の摂理(=神の力)の及ばない存在の一端を“理解”してしまい発狂する。